「再生医療と法」研究会

この研究会は【平成24年度厚生労働科学研究費補助金(再生医療実用化研究事業)研究課題「再生医療の社会受容にむけた医事法・生命倫理学の融合研究」】によるもので、平成26年度までの予定です。

再生医療というと臓器移植、組織移植くらいしか 思い浮かばないかも知れませんが、現実の医療の現場では、造血幹細胞移植(骨髄液、臍帯血)、さらに様々な体性幹細胞移植が行われています。体性幹細胞移植は、現在では、患者本人から採取した細胞を加工(調整)して患者に移植する「自家移植」がほとんどですが、いずれは提供された細胞を用いる「他家移植」も一般的に行われるようになり、そのための「幹細胞バンク」も作られるようになると思われます。さらには、ES細胞、iPS細胞という全能幹細胞の臨床使用も始まろうとしています。

このような状況は、臓器移植のときの議論とは比較にならないほど多くの、複雑な倫理的・法的問題を生じさせていますが、それへの対応は極めて不十分であると思われます。

本研究会は、法律の観点からから、再生医療とその日本社会への定着のあり方を研究するものですが、実際に再生医療の前線で活躍する研究者・医療者、生命倫理の研究者、行政担当者の議論への参加によって、日本の再生医療の推進と法規制を考えようとするものです。

  • 研究代表者 奥田純一郎(上智大学法学部、生命倫理研究所)
  • 研究分担者
    • 米村滋人(東北大学大学院法学研究科)
    • 辰井聡子(立教大学法科大学院)
    • 中山茂樹(京都産業大学大学院法務研究科)